産業廃棄物最終処分場埋立容量計測及び埋立計画・設計におけるネットワーク型RTK活用事例
有限会社さんぱい 様
- 所在地
- 北海道室蘭市日の出町3丁目3番3号
- URL
- https://san-pai.com/
概要
当社は産業廃棄物処理業を主軸として、収集運搬業及び中間処理・最終処分を行っており、廃棄物の適正処理とリサイクル率向上に努めております。
具体的には、建設現場などで発生したがれきなどを収集・分別し、リサイクルできるものは再利用、リサイクルできないものは中間処理を経て、最終処分場に埋め立てを行います。廃棄物の種類により安定型処分場、管理型処分場のいずれかに埋め立てを行います。
最終処分場の容量管理の義務としては、維持管理基準において、残余容量について年1回以上の頻度で把握を行うとともに、その記録を作成し保存することが定められています。これまで安定型処分場においてTS(トータルステーション)とレベルを用いて測量を行い、容量を計測しておりました。安定型及び管理型最終処分場の新設をきっかけに計測範囲が広くなったため、GNSS測量(SOKKIA GCX3)に切り替え、補正データサービスはジェノバ様のサービスを選択し、6年目となりました。


作業概要
最終処分場において埋立した箇所のみを地形測量し、前回(1ヶ月前に)作成した地形図を使用して合成図面を作成しています。作成した3D地形図から断面を作成し平均横断面法により廃棄物の埋立容量と、空間の残余容量の算出を行なっています。また、現況3D図面を使用して短期の計画図などを作成し作業の効率化に役立てています。

結果/導入メリット
TS及びレベル計測を用いた場合3日程度の時間を要する現場での観測において、準備にかかる時間が少なく道具が軽くて取り扱いがしやすいことから、約1日で観測終了することができました。また手数のかかる計算作業も、ネットワーク型RTK単点観測で取得した観測データを3D CADに取り込むだけで完了するため、作業効率が大幅に上がりました。
ネットワーク型RTKを利用した測量作業は,雨天時でも観測可能で天候に左右されにくいため、定期的な埋立容量計測や形状の変化等の観測にも有効な手法であると感じました。
国の規定では年1回以上の計測ですが、観測コストが少なくなったことなどにより、当社では月に1回実施し、埋立容量の管理精度を高めることができたことに加え、事業計画の精度も向上しました。
今後もネットワーク型RTKの利用範囲は広くなると思われますので、これまでの測量技術・知見やドローンなどの新しい技術と組み合わせて、更に応用できるものを検討し活用したいと考えています。
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