ドローン配送事業でのネットワーク型RTKサービスの活用

長野県伊那市 様、KDDI 様

概要

長野県伊那市は、少子高齢化による買い物困難者の支援が地域課題となっていました。課題解決策としてドローンによるデリバリーサービスを検討し、伊那市とKDDIの共同で実証実験を重ね、2020年8月に商用化を実現しました。

本サービスではドローンによる商品運搬を行う際、目視外での長距離飛行や、配達目標への正確な誘導が重要なため、ネットワーク型RTKサービスの利用が選択されました。

作業概要

本サービスは、住民がケーブルテレビの画面から商品の注文を行い、注文した商品を定期的に配送拠点から最寄りの公民館までドローンが運搬を行います。ドローンは遠隔監視制御されており定期区間を目視外自律飛行します。SIMカードが実装されたドローンは、LTE回線を通してネットワーク型RTKの補正情報を受信することで高精度位置を把握、機体の位置制御・正確なルート飛行および着地点への正確な誘導を実現しています。

結果/導入メリット

ドローン物流において、正確な運行管理、飛行ルートの巡航、特に着地点への正確な誘導は重要な要素です。ネットワーク型RTKを使用した高精度な位置情報はその根幹を成しています。当社の仮想点方式は常に使用する機体近辺に仮想的に基準点を自動生成することで安定した位置情報を提供しており、生成された仮想基準点は通常必要となる物理的な基準点の設置や管理業務を行う必要がないため、低コストで運用することが可能です。

地理情報と位置情報の正確なマッチングによりドローン運行の安定継続が可能となり全国に先駆けての運用に至っています。

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