災害復旧作業でのネットワーク型RTK活用事例

株式会社マオカ設計 様

所在地
香川県高松市

作業概要

2004年、度重なる災害に見舞われた日本列島。四国では6度の台風により多くの被害が発生し、その復旧作業がすすめられています。その中で農地の被災範囲を特定する測量においてネットワーク型RTKを利用しました。60ヘクタールの梨園、略式の基準点で外周をおさえる作業です。現場は、土石流と流木によってTSでの作業では視通が確保できないような状態でした。早急な作業を求められる災害復旧、上空視界の影響がないことから、ネットワーク型RTK方式での作業を選択しました。ネットワーク型RTKについては、これ以前にお茶畑の灌漑施設などに関する事業において利用しており、精度についても検証していました。観測者1名、杭入れ1名、700~800点、約1週間で作業は完了しました。

結果/導入メリット

今回の作業をTSで行った場合、4、5倍の時間を要したのではないでしょうか。大幅なスピードアップが図れました。ネットワーク型RTK方式は、上空がひらけた面的なロケーションで、点数の多い現場では非常に有効だと思います。現場の状況、測量の目的によってTSと使い分けることが大切でしょう。はじめは少々不安がありますが、作業者の慣れだと思います。操作は簡単ですから、実際に体験し、慣れることで不安は解消されます。また、自分でさまざまな工夫をしていくことが必要です。今後も現場の状況に合わせて利用していきたいと考えています。新たな利用範囲としては、埋設管などGISにおける維持管理業務で、調査時に随時位置情報を取得し、ストックしていくことができると思います。ただ、1点だけの場合も想定され、現状ではコスト的に難しいところもあります。ネットワーク型GPSの普及によりさらに利用しやすくなることを期待しています。

※写真は本文中の現場とは異なります。

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