高圧送電線の中心線・縦断測量 ネットワーク型RTK活用事例
株式会社 ハイデックス・和島 様
- 所在地
- 北海道札幌市
(2006年5月時点)
概要
当社の測量部門では、公共測量・用地測量、土地境界測量及び、マイクロルート設置支障物調査、送電線技術測量など様々な業務を請け賜っており、また、それぞれの業務に対して最新の測量技術を駆使し、迅速かつ正確な位置情報の提供を行っています。今回は、その一環として導入したネットワーク型RTK測量につきまして、導入1年間で従事した業務内容を紹介いたします。
作業概要
高圧送電線の中心線・縦断測量
総延長約20kmの高圧送電線の中心線・縦断測量に伴い、ネットワーク型RTKを活用しました。今回、特に降雪期の厳しい山岳地帯の作業であった為、ネットワーク型RTKをメインに、現場状況から携帯電話の通信ができない場所や衛星データの捕捉しずらい場所については、トータルステーションを併用しました。
尚、ネットワーク型RTKは単点観測法により数セット観測、セット間較差で水平方向2cmを制限として、その平均値を採用、観測作業も比較的スムーズに行えました。積雪、山岳地帯という条件から、トータルステーションのみであれば10人日(2人×5日)は掛かるであろう現場作業が約半分で完了することができました。
マイクロウェーブ無線中継所の伝搬路調査
電波法では、伝搬路の近傍における構造物建築に規制がある為、事前に規制範囲内の現況調査・確認を行う必要があります。
今回、マイクロウェーブ無線中継所の伝搬路調査に伴い、ネットワーク型RTKを活用しました。実作業は、無線中継所から発信局方向に対する伝搬路で、直線距離 約100~200mを一定間隔で調査(現況観測)します。ネットワーク型RTKの場合、GPSコントローラ上で、あらかじめ該当方向の路線及びピッチ(プロット)を設定しておき、それをベースに測設・観測が繰り返し行える為、効率よく作業を進めることができました。
結果/導入メリット
導入後1年間、ネットワーク型RTKに特化した業務はそれほど多くありませんでしたが、各種業務に利用する事で、作業人員・時間を大幅に短縮出来た事は有意義でした。
また、作業を通じて、現場環境や衛星状況(衛星数・DOP値)の把握など、観測計画の大切さも体感でき、観測作業のポイント、ノウハウとして構築することができました。今後も更に社員のスキルアップを図る為に、社内研修会や、関係研修会に積極的に参加し、また、ジェノバさん・メーカーさんからご指導をお受けしたいと思っております。
尚、現在に至っては、官公庁はもちろんですが、民間発注の業務でもネットワーク型RTKを多く利用しており、更に活躍の場が広がっております。
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