消防ロボットシステムのネットワーク型RTK利用事例

消防庁消防大学校消防研究センター 様

概要

令和元年5月24日、千葉県市原市において「消防ロボットシステム」を運用する特殊装備小隊発足式が行われました。消防ロボットシステムは、消防研究センターにおいて平成26年度から30年度までの5年間をかけてエネルギー・産業基盤災害対応のために研究開発されたものです。

消防ロボットシステムは、4台のロボット(飛行型偵察・監視ロボット、走行型偵察・監視ロボット、放水砲ロボット、ホース延長ロボット)及び指令システムで構成され、1台の車両に積載し出動します。消防隊員が現場に近づけない大規模な火災や特殊な災害において必要となる、ロボット自身が判断して行動する自律技術、ロボットが相互に情報交換し活動する協調連携技術、耐放射熱技術が使われています。 本システムにネットワーク型RTK-GNSSが使用されています。

飛行型偵察・監視ロボット
走行型偵察・監視ロボット
放水砲ロボット
ホース延長ロボット

作業概要

走行型偵察・監視ロボット、放水砲ロボット、ホース延長ロボットにネットワーク型RTK-GNSSを使用し、自律移動に必要となる電子地図の作成及び各ロボットの位置情報把握に使用されました。

結果/導入メリット

位置情報が高精度かつ安定しているため、電子地図の作成や各ロボットの位置情報把握がスムーズに行われました。災害現場などで設置や管理が難しい基準局も不要なので、初めての場所での位置データの記録や、システムの運用が容易になります。

南海トラフ巨大地震や首都直下地震等の発生が懸念されている中、かつ安定した情報収集・消火活動のため、「消防ロボットシステム」のようなニーズが今後増えてくると予想され、それに伴い高精度衛星測位もより一層活用が進んでいくでしょう。

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