海岸漂着物の分布研究におけるネットワーク型RTKの利用事例

株式会社復建技術コンサルタント 様

所在地
宮城県仙台市青葉区錦町1-7-25
URL
https://www.fgc.jp/

概要

 仙台湾南部海岸に位置する「深沼海水浴場」は、多くの海水浴客が訪れていた海浜でしたが、東日本大震災を契機に居住禁止区域になったことにより、人の出入りは減少していました。それでも近年は、豊かな自然に囲まれた魅力に誘われ、少しずつこの地の自然環境や景観を楽しむ来訪客が増えてきており、この地を訪れる人々に安心して過ごしてもらえるよう,地元の団体が海岸清掃を行っています。
 本研究では,ネットワーク型RTKを用いて撮影した画像や地形データから、海岸漂着物の分布傾向とそれを支配している要因等を探り、海岸漂着物の効率的な清掃方法と景観改善に資することを目指しています。

UAVを用いた観測
観測現場

作業概要

 海岸漂着物の分布状況を把握するためにUAVによる垂直画像の取得を行いました。撮影に使用したUAVはDJI社製Phantom 4 RTK で、海岸堤防上から高度25mの高さで撮影しました。撮影後、PhotoScan 等の解析ソフトで結合したUAV 画像をPC 上で拡大し、海岸漂着物の種類と数を目視で確認しました。

オルソ画像(海岸漂着物)

結果/導入メリット

 ネットワーク型RTKを用いたUAV撮影により、地形の概略データの取得が効率的に行うことができることから、長期的なモニタリングによるセットバックとの関係性や、海岸漂着物の種類別の傾向が把握できるように研究をすすめていきたいと思います。さらに、画像認証のAIを組み合わせることで、海岸漂着物把握の省力化も期待でき、海岸漂着物の効率的な清掃方法の検討につなげていきたいと考えています。

海岸漂着物に関する調査事例は少なく、今後も継続的に調査を行い、データ収集や解析に努めていきます。

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