SLAM活用による用地現況調査の効率化
土地家屋調査士 疋田敬之事務所 様
- 所在地
- 茨城県水戸市堀町1125-30
- URL
- https://mbp-japan.com/ibaraki/hikita/
概要
当事務所は平成13年に開業し、多くの案件に携わってまいりました。
土地と建物という大切な財産を取り扱うにあたり、登記の問題は相続やお金の借り入れなどの問題も含まれていることもあり、1回1回の仕事を大切に、お客様には今の状況で必要なことをきちんと説明を心掛けております。
早くからネットワーク型RTKを使用したGNSS衛星測位を導入し、世界測地系に対応した地積測量図を作成することにより何世代を経過しても安心して境界杭を維持管理できるデータを提供しています。
業務の範囲は登記に関わる境界確定測量 地図訂正 地積更正 土地分筆登記に限らず、対象の土地家屋と周辺の現況調査も行います。
これまではトータルステーションで計測してきましたが、以前から活用してきたネットワーク型RTKによる測位に加え、最近のSLAM技術を活用することで効率的に現況調査を行うことができました。
作業概要
現況調査にGNSS測量機器と手持ちLiDARスキャナーを導入しました。
LiDARスキャナーは写真のように手持ちで周辺を歩くだけで周囲の状況をスキャンすることができ、スキャンデータをソフトウェアで解析することでSLAMデータを作成することができます。
SLAMとは「Simultaneous Localization and Mapping」の略で、同時に地図作成と位置特定を行うことです。今回については、LiDARスキャナー取得した点群データを地図化しています。


SLAMデータから、写真のように測りたい距離などを計測することができ、車道幅をはじめ建物の高さまで計測することができます。見た目も分かりやすいため、お客様への説明にも活用しています。
SLAMデータには絶対位置(緯度、経度、標高)が入っていません。
ここにジェノバのネットワーク型RTKで観測した世界測地系の境界標や敷地図などを重ねて、絶対位置を反映させます。
写真は道路に立ったときの視点ですが、3Dモデルになっているため上空からの視点で表示することができ、そのまま平面図のように利用することもあります。

結果/導入メリット
建物の高さなどこれまでは簡単に取得できなかった情報が簡単に取得できることや、一度現場でSLAMデータを作成してしまえば、仮に計測漏れがあってもSLAMデータから取得できるため、従前の計測に比べ大幅に生産性が向上しました。
また前述にもありましたが、お客様にへの説明時も分かりやすく現況をお伝えできることもメリットです。
絶対位置については境界標などの位置情報を使用すればよいのですが、道路に近くにあり人通りもあるため標が破損や消失していることがあり、その際はネットワーク型RTKを使うことにより世界測地系の絶対位置情報を簡単に求めることができます。
このようにLiderスキャナーとネットワーク型RTKの組み合わせることで、効率化することができました。
今後も新しい技術を業務に活用しつつ、お客様の課題解決の一助となれば幸いです。
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